「STV」社詳報
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チェコのサープラスショップ「STV」社はプラハに本拠を構え、国内数か所に支店を持っています。航空機を扱う支店もあり、弾薬、火薬を扱い、鉱山やビルの爆破も請け負うようです。自分が訪問したのは、プラハ北東30kmほどのところにある車両集積センター。もともと軍の施設をそのまま買い取った場所のため、自衛隊駐屯地のような感じでした。入口は固くと閉ざされ、厳つい守衛さんの後ろにはドーベルマンが控えます。怖いです・・・

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こんな事もあろうかと日本から持参した「軍手」を装着し、さっそくT72戦車内部を探検。ほんの20年前までは秘密のベールに覆われた、旧ソ連軍の主力戦車ですから、自分の世代から上の方々には共産圏の恐怖の象徴のような戦車です。カッコ良いのですが、なにか無機質な不気味さがありますね。
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ご要望にお答えして、今回はすこし写真を大きくしています。操縦室は我が国の「74式戦車」並みに狭いです。
シートは乗り降りの際に踏みつけるので痛んでおり、トラベルロック状態で砲身が運転席の右上方にあるため、乗り降り方向である左側が痛みが激しいのが確認できます。

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コマンダーズハッチはWW2以来の伝統で、ハッチが防弾板の役割をするために前方に開きます。ロックを解除すればキューポラごと回転しますが、基本はこのポーズ。しかし、実際に乗ってみると前方視界が制限されて使い勝手が悪いです。ソ連戦車の伝統と笑ってばかりは居られません。西側戦車は後方に開くものが多く、戦後の日本戦車もそのように開きます。我が国の新型「10式戦車」の初期試作車は、横方向へのスライド式になったと思ったら、3号車では通常の後方開きに戻ってました。量産車もそのようになると聞いてますが・・・スライド式の方が近接戦闘時には理屈では良いはずです!!
まあ、理屈ではなく、使い慣れた方が良いということなんでしょう。どこの国も同じで興味深いですね。
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砲塔上から見た125mm滑腔砲。サーマルジャケットが乱暴に剥き取られ、使用できない様にプラズマカッターで切れ込みが3か所入っているのが確認出来ます。チェコ共和国ではこれだけで法律的にはOK。スクラップとして払い下げられた証拠です。はっきりした数が判りませんが、「STV」社では「T72」を60輌ほど、「T55」をそれよりも少ない数、そしてBMPシリーズやBRDM装甲車など、各種車両約300輌を仕入れたそうです。現在は「T55」は売り切れ、「T72」も即納可能は5台、在庫は総数で20台を切ったそうです。
数年前には「T34/85戦車」や「OT810装甲車」も数台払い下げが在庫があったそうですが、すでに売り切れとのこと。チェコ陸軍の縮減によって発生した払い下げですから、今後の入庫予定はないみたいです。

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砲手席の眺め。足元には悪名高き自動装てん装置が見えます。黒い椅子の下の半円形の金属ケースです。この中に砲弾と装薬が縦に並べられていて、ぐるぐる回って砲手の指示した弾薬が、揚弾され90度向きを変えられ装てんされるわけです。問題は、砲塔の真下に弾薬庫があるという点で、火災が発生すると「黒ひげ危機一髪」よろしく、砲塔ごと吹き飛んでしまうのです!!南無阿弥陀仏・・・
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砲手席のすぐ横には125mm砲の巨大な砲尾が・・・ここで先ほどの弾薬庫から、見るからに無骨な自動装てん装置により125mm砲弾がくるりと回って、がっしゃんこと押し込まれるのですから、堪りません。
・・・噂では右腕を装てんされちゃう事故があると聞きますが、笑えません!!
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さらに奥、砲手席から125mm砲の向こうにある車長席を望む。車両が万が一転覆した場合には、車長はここを通りぬけて、砲手席からさらに運転席と脱出するのでしょうか?
人道的な兵器なんて無いとお思いのあなた!一度「T72戦車」に乗って戦場に行くことを思い描いてから寝言は言いましょう(笑)

まだまだ続く・・・?
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鬼戦車!T-72
チェコ共和国での笑劇映像をお届けする。内燃機関の始動は、どんなエンジンでも何故か燃えるのです!!
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さて、良く見るアングルだけどヘルメットも帽子も被らないで戦車に乗ったのは初めて(笑)
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「T72」は以前モンゴルで操縦した「T54/55戦車」の子孫。正確には本命の「T64」が野心的設計の為に出来が悪く、あわててオーソドックスな改良型を製作し「T72」として採用された経緯がある。我が国の「74式戦車」の仮想敵な訳でして、米ソ冷戦時代の象徴的戦車でもあります。
我が国の「74式戦車」はセミオートマチック機構を導入しておりますが、「T72」の操縦席は従来通りのA・B・Cペダルに2本の操行レバーというもの。シフトレバーが「T55」から進化してHゲート式ではなく、ニュートラルを挟んで前進7速(もしかしたら6速)、後進1速でシンクロギヤーボックスになり、変速は簡単でショックも滑らか。ゲート式ではないので、パワーアシスト機構があるのかもしれませんが、聞き忘れました・・・ロシア製ですから、リンケージ式で力任せかもしれません(笑)
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うーん、写真が小さくて見にくいですね・・・意地悪しているわけではなくて、いつもと違うサイズでアップするのが面倒なだけです。
ご要望が多ければ写真を少し大きくしてみます。

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201009282232
「日本陸軍の戦車」
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発売が延びておりました「日本陸軍の戦車」が10月13日(水)に発売となります。大変お待たせ致しましたが、お待たせした分、内容は濃くなっております。
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本日は自分が執筆した原稿のチェックと、全般の打ち合わせで神保町へ。ちょうど佐藤元信画伯の表紙が印刷会社さんへ手渡される場面に遭遇。デジタル全盛の最近では、原画を入稿することは珍しいそうで、弊社スタッフが印刷会社の担当さんに「雨降ってるからね~」とか「電車で居眠りして忘れると取り返しがつかない」などプレッシャーをかけて楽しんで?居りました。

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今日は嬉しいサプライズが一つ。以前から、編集の「吉祥寺の怪人」さんにお願いしていた物が帰って来ました。チェコ旅行やら何やらで、すっかりお願いしたことすら忘れていたので本当にびっくりしました。モノは昭和47年、主婦の友社刊の「電撃!ドイツ戦車軍団」という画集。タミヤのボックスアートでお馴染みの「高荷義之」画伯の初期の作品集です。以前古書店で購入してから宝物にしておりましたが、今回「日本陸軍の戦車」にイラストを描いてもらう運びとなり、サインをお願いしちゃいました♪これくらいの役得は、蓮●さんの仕分けの対象外でしょう(笑)
しかし、昭和47年の出版物に平成22年のサインはシュールですね。今まで以上に大切にさせて頂きます。ありがとうございます。
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201009272352
大磯ロングビーチ
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ワーゲンで「大磯ロングビーチ」といえば、フラワーオートさん主催のVWミーティングが有名ですが、自分はタイミングが合わずに参加したことがありません。テレビで「大磯ロングビーチ」といえば芸能人水泳大会の「ポロリ」で有名ですが、この話をすると年齢がばれますね・・・いずれにしろ本日、初めて大磯の地に立ちました。

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初めて訪れる会場で、イベント自体の運営も?マークですし、どうして良いのか良く判らない状態でしたので、お昼は茅ヶ崎まで足を延ばしてハワイ料理「アフアフ」さんでガーリックシュリンプを堪能。

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会場に戻る途中でガス欠となり、リザーブタンクへ切り替え。会場で予備ガソリンをジェリ缶から給油するための新兵器のノズルを使用したところ、パッキンの合いが悪いようでお漏らし(笑)
あたりにはガソリン臭が漂います。カッコ悪いですが、まあ古い車なので許してもらいましょう。海岸沿いを社会実験で無料化された「西湘バイパス」をオープンで走るのは爽快でした。ダブルクラッチは前回の山梨行脚で感覚が戻ったので問題なしですが、4速ミッション抜けが頻発するので何とかせねばなりませんね。来月の「FLAT4」さんのイベントまでの宿題です。
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201009262217
ツンダップKS750作業開始・・・
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やっと作業着手です。ここから、長い戦いが始まるの訳ですが楽しみです。
今回は、欧州からの部品待ちの間に塗装を先行する作戦です。レストア工房にて、作業の合間にこんな感じになりました。
BMWで体得した経験を活かせるか?乞うご期待であります。
まずは、想像できる問題個所の分解、点検からスタート。交換が必要な部品を洗い出し、機能的に問題がある個所を特定、修理方法を決めて行きます。
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201009242138
浜松へ
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やって来ました浜松駅。本日は「BSサミット」の静岡支部社長会議が、東京海上日動保険さまがあるアクトタワーの24階会議室で開催されました。浜松には㈱スズキの会議や、妹夫婦が居たりするので結構行きますが、「BSサミット」の会議は初めてですね。

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24階からの眺め。手前が浜松駅で、遠方は遠州灘。こんな所で毎日仕事をしていたら気が変になりそうです。
会議は、この春から支部の体制も変わり、徐々に新しい取り組みに成果が出そうな感もあり楽しみなモノでした。
なんだか久しぶりに仕事の日記ですが、これが日常ですからね!!

とりあえず、忘れた頃にはこんなネタも織り交ぜつつ、またチェコ軍用車両探訪の旅報告を書きましょうか(笑)
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201009212310
OT-810
チェコの戦闘車両といえば、プラガ38(t)戦車、ヘッツァー駆逐戦車が有名ですが、自分が今回の旅で実際に見て情報を得たかったのはOT-810ハーフトラックでした。
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T-34/85をレストア中の工場の片隅でチャンスはやってきました。見慣れた風景であるスクラップヤードを奥へと進みます。

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こちらに0T-810があるよと言われ中へ入ると・・・事故車の隙間から怪しい巨体が見えます。しかし、ガラスが割れたらビニールで養生するのは洋の東西を問わないようで、チェコ旅行のなかでここが一番落ち着く空間だったなあ~(笑)

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博物館の収蔵車両ではこの様には行きません♪Sd.Kfz251ハーフトラックとは違い、天井とハッチがあるこの車両。上面からの写真や映像ってあまりないので、自分の目で確かめるためよじ登ります。
運転手横にはコマンダーズハッチがあり、後方の兵員室には左右に完全解放できる大きなハッチがあります。戦場での破片から兵員を守るためということもあると思いますが、実際には戦術核兵器が使用されることを前提に、ある程度の放射性防護力を賦与させる狙いがあったそうです。その証拠に兵員室内には、ABCフィルターが装備され密閉できる構造になっているようです。

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運転席は計器類や操作系もすっきりと簡略化され、メンテナンスは簡単にできそうです。リアの兵員昇降ハッチは初期型のSd.Kfz251と同形状で、生産ラインを流用したなら最終型のD型と同じになるはずなので謎でした。
今回分かったのは、OT-810は完全な新規設計の車両で、Sd.Kfz251の生産ラインを流用したというのは、ヘッツァー駆逐戦車の戦後生産のエピソードと混同されているということ。えっ?そんなこと知ってた!?すみません。自分はおもいっきり「へ~」ボタンを連発してしまいました。
戦後再建されたチェコスロバキア陸軍は自前のヘッツァー駆逐戦車を始め、ソ連軍からの供与車両でスタートします。しかし、装甲化された兵員輸送車はソ連軍の装備体系には無かったので、ドイツ軍が大量に遺棄していったハーフトラックを装備したのだそうです。1950年代に入って、それらの車両が老朽化し消耗したので、タトラ社とシュコダ社で新規に自軍の要望に答えて設計されたものがOT-810だったのです。タトラ製の空冷ディーゼルエンジンを採用したため、エンジンルーム容積が大きくなり、ボンネットから兵員室へのパネル形状は大きく変わり、全面装甲板とサイドパネルの隙間は冷却空気を大量に吸い込むためのものです。前述した兵員室上面は完全に新規設計され、リアハッチの形状はチェコ人の好みで?前期型になったのでしょう(笑)
そのような視点で見るとパネルラインやフェンダー形状など、似て非なる別車両に見えてきます。カタログデータを眺めてみるとやはり似ていますが、そもそもの目的が「装備の置き換え」ですから、設計陣を責めるのはお角違いと言うものでしょう。
あとは装甲板が付いている車両を輸入することができるのか?という問題が残ります。また、OT-810にはキャタピラーに付けるゴムパッドは設定がないという事実も判明・・・走る場所を選びます。価格的には想像通り手が届く金額だったのですが、日本へ持ってくるのは難しい車両のようです。
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201009202123
無事帰国致しました♪
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オーストリアはウィーンで見かけた、シュタイヤー製のバス。観光用に改造されているので、元の形はわかりませんが、ボンネット形状からして1960年代までの製造ではないでしょうか?カッコ良いです。

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こちらはウィーンからプラハへの移動にに乗った電車の食堂車での一枚。マイミクさんから食堂車のぬるいビールが美味しと聞いて居ましたが、時代の流れなのか、しっかり冷えたビールが美味しく頂けました。
車窓からの風景はどこかで見たことがあるな~と思いましたが、すべて「世界の車窓から」のイメージ。自分の知識も底が知れます。
この海外初めての列車移動は一番印象に残ったりしてます。意外ですか?そーですか。
戦車は自分の生活の中では日常ですからね(笑)


一週間、秋本番のヨーロッパを満喫して帰国。成田空港は猛暑かと想像してましたが、予想に反して27度と涼しく、三連休初日の渋滞を抜けて御殿場に帰宅すれば24度で秋の気配です。湿度は相変わらずですが・・・
さて、明日からは仕事も趣味も全力投球!

このブログも皆様のご期待に応えるべく、しばらくはチェコのネタで引っ張ります(笑)
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201009182320
チェコ3日目
チェコミリタリー旅行も最終日となりました。
本日は「Kdf-Osince」と並んで、当初から見学希望だったレハールさんのコレクションへと向かいます。その前にIvoさんの友人が何故かロシアのT34をレストアしてるので見学するか?と聞かれて断るはずがありません!!
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連れてこられたのは万国共通の解体屋さん。ジャンクヤードの奥へと進むと解体工場の一角にそいつは居りました。はい、本当にT34/85です。しかもフルレストア中で、すでに2年半経過・・・あと一年は掛かるそうで、オーナーさんはなんで俺はこんなこと始めたのか覚えてない。誰かに「お前は戦車を買った方が良い!」と言われ勢いで購入したとか・・・とにかく、内装もしっかりと手が入りご覧の様にミュージアムコンディションの仕上がりです。

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クリスティー型サスペンションの仕組みがよくわかる一枚。ここいら辺の写真は、カマド出版からこの冬発売予定の「ソ連大祖国戦争の戦車」に掲載されるかな?乞うご期待です。

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エンジンルームはがらんどうで、燃料タンクを組み付けている最中でした。ミッションと最終減速器は組み付けられていますね。エンジンは・・・と見回すと「ここだよ!」とシートの下からV12ディーセルが現れます。もともと航空機エンジンだった素性が伺えるコンパクトさにびっくり。また、戦前のロシア戦車の心臓部は決して粗製乱造ではなかったと感心したりします。これは・・・当時の日本は負けていそうだな(涙

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隣の作業場には砲塔が鎮座してます。こちらは作業完了状態で、車体の完成を待っているようです。内部もばっちりです。ちなみに内装色は白ではくてクリーム色でした。

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さらに隣の倉庫には・・・出た~♪今回チェコで出会えると信じていたOT810です!!これは第二次大戦時のドイツ軍ハーフトラックSdkfz251の生産ラインを流用して、チェコ陸軍が空冷タトラディーゼルエンジンに換装、各部を改良して生産していたもので、1980年ごろまで現役だった車両です。最近では映画に251の代役として大活躍!売り物も少なくなってしまい、オリジナルの個体も貴重。かつて日本でも三菱J3ジープがローフド化されてウィリスジープもどきに改造されたおかげで、オリジナルの三菱ジープが絶滅危惧種になっているのと似ています。
日本へ輸入できるかどうかは別として、気になる価格は400万円ということで、Sdkfz251に比べればお安いかな?出来れば色を塗り替えるくらいでオリジナルOT810として維持してくれる人に売りたいそうです。
一年後にはT34が完成するから見に来いよ!と言われ、思わず「ANO!(はい)」と言っちゃいました・・・来年はT34の試乗会かしらん(笑)




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午後からはお目当てのレハールさんのコレクション見学へ。倉庫の中には数えきれない車両群が!!
まずはSdkfz251、8トンハーフ、18トンハーフトラックが並びます。251の内部もばっちり!先ほどの0T810と比べると違いが良く分かりますね。

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初期型のケッテンクラートも撮影完了。ディテールは「ケッテンクラートレストア日記」にて掲載予定です。


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2cmFLAK、BMWR75、ツンダップKS750、ホルヒ1500スタッフカー、クルップボクサートラック、ストーヴァーワーゲン、15cm野砲がズラリ・・・もはやキューベル、シュビムは普通に見えて来てしまい、カメラを向けるのを忘れてしまいます(笑)

最後に美味しいコーヒーを淹れて頂き、レハールさんに日本のミリタリービークル趣味について説明をしたり、今後の車両購入についてお願いしたりとゆったり時間は流れます。
そうこうするうちに、いよいよチェコミリタリーの旅の終わりがやってきました。3日間で1000km走ってくれたイヴォさんと本当にお世話になった通訳のレネーさんと再会を約してお別れします・・・ナスフレダノウ!さようなら!!
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201009152218
チェコ2日目の午後
昼食を済ませたあと、かなり走るのかな~?と思ったら、5分で次の目的地へ到着。
幹線道路に面したガレージにシュビムワーゲンが鎮座しているのですぐに分かります(笑)
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ヴァーブラさんはコレクションの一部を売りたいそうで、いろいろと情報を頂きました。まずはケッテンクラート前期型。状態は良いです。レストアの仕上がりも悔しいですが自分のものより数段上・・・気になる価格は12万ユーロだそうです。どなたか買いませんか?
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お次はケッテンクラートのリビルトエンジン。自分のケッテンには欠品となっているオイルフィルターシステムなど完全なオペルオリンピアエンジンです。これは自分が購入する方向でお話します(笑)
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そして笑っちゃいますが、ゴリアテも売りものです。初期型のエンジンタイプで、もちろんオーバーホール済みでエンジンもばっちり、リモコンボックスのみ欠品なので、ハンドメイドで作ったものが付属します。当然操作は問題なくできますし、使わないと思いますが起爆スイッチもあります・・・これは輸入できるのでしょうか?気になる価格は5万ユーロ。以前、売りにでた電動タイプは1000万円を超えていたのでお安いかな?
他にもDKW350オートバイやタトラT57Kキューベルワーゲンなど気になる売り物情報もありました。購入するなら円高の今がチャンス!また、コレクターさんも勢いで集めたコレクションの整理に入っているようです。リーマンショック以降の欧米富裕層コレクターへの販売が落ち込んでいるのも一因らしいので、時期的にもチャンスのようです。



いろいろと気になるガレージを後にして、2日目の最終目的地にして、今回の旅の主要目的地「Kdf-Osince」へ向かいます。
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5年ほど前からメールの遣り取りが始まり、ついにリファービッシュキューベルを購入するに至った経緯もあり、今回の旅で3日間運転手とガイドを引き受けてくれたイヴォ・ポシピシールさんと記念撮影。
この場所で自分のキューベルも組み立てられたのです。感慨深いです。

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今回、詳細に会ってお話を聞いたところ、戦時中の金型が残っているというのは都市伝説でした・・・実際にはすべてリバースエンジニアリングで新規に制作しているとのこと。実際にドアパネルも4つほどの工程を経て作られているのを見てびっくりです。キューベルでボディー&シャーシの80%ほどを新造、シュビムでは90%以上を新造し、残りがオリジナル部品を使っているとのこと。サスペンション、ギヤーボックスは逆に90%以上オリジナル部品を使用するので、ベースとなる車体がなくなればリファービッシュキューベルもシュビムも作れなくなるそうで、キューベルについては常時数台のベースを確保しているので、これから数年は受注できるそうです。しかし、シュビムについては現在1台しかベースが確保できていないそうで、今後の入手も難しくなるなるそうです。

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今年に入ってから、下地処理を電着塗装でするようになったそうで、これがその第一号のシュビムのボディー。当然スプレーサーフェーサーとは錆止め効果が段違いでしょうから羨ましい限り。自分のリファービッシュキューベルはスプレーです・・・。まあ、このように工程が増えれば価格に反映されるので痛し返しですが、品質を上げて行こうと工夫を重ねている姿勢は好印象です。やはり中国製の安い工業製品にチェコの産業界もダンピングの嵐が吹き荒れているそうで、品質にこだわることが生き残りにつながると言う点では日本と同じですね。

Kdf-Osnice公認代理に勝手に昇格したカマドの取り扱い商品も幅が広がりそうな予感です。しかし、今回の旅で思うのは、好きでやっている人がいなくなればお終い。「いつかきっと!」も良いけれど、いま決断する勇気が夢の実現への第一歩ということ。それから、できない理由はいくらでも簡単に見つかるけど、本気になれば大抵のことは何とかなるということを実感しました。

さて、明日は最終日です。何が待っているでしょうか?
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201009142206
チェコ2日目、午前中の巻
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御殿場タンクミュージアム準備会事務局として、チェコ陸軍払下げの「T-72戦車」購入のリサーチに向かいます。軍の施設をそのまま払下げてもらった?らしい?ちょっと素性が分からないSTVグループという会社へ向かいます。会社の所在地へ向かう道はアスファルトが果て、ガタゴト道になり、森の中へ・・・演習場の外周道とそっくりでなぜか落ち着いたりします(笑)
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じゃじゃーん!出ました、即納可能なT-72戦車は5台あるそうです。「お値段は○○○ユーロです。日本までの輸送に責任は持ちますが、日本への持ち込み通関は購入者の責任でお願いします。完全に整備して納車いたします。もちろん、国ごとの法律に対処するための加工、改造も別途承ります」と親切なお姉さまが説明してれます。「キャタピラーの車両にご興味があるようでしたら、BMP-1も2台すぐにご用意できます。」と中古車さんで在庫の説明を受けるているような・・・・ということは中も見てよいんですか?「もちろんです!!」
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操縦席、ウーン狭い、確実にT-54より狭いです。我が国の74式と良い勝負かな?砲主席は・・・やはり狭いです。125mm砲尾はすぐ隣にあり、この狭さは今まで乗った戦車の中で断トツかも・・・これは自動装てん装置に腕をもぎ取られるというのもうなずけます。
ん?なんだこいつ動くぞ!

・・・それでは・・・

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行ってきます♪

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早いぞプップ~!!
T72の操行装置の作動は74式と似ている感じですが、加速時の変速ショックは少なくスムーズでした。また、エンジン音はショートストロークエンジンなのか?切れがありかっこ良いです。加減速時のピッチングも少なく、良い車両だなと思いました。操縦主にT54/55との違いを聞くと、運転が各段に簡単になったそうで、T54/55はやはりギアーチェンジが大変で難しい戦車だと言っていました。
T55は在庫でないのか?お姉さまに聞いてみましたが、残念ながら品切れだそうです。
T72も現品限りの売り切れ御免!とのこと。当たり前ですが再入荷の予定はないそうです。共産圏の負の遺産を商品化して、きっちり商売。プラハの街はどんどん発展している様子は数日の滞在でも感じます。チェコ共和国侮りがたしであります。







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興奮状態のまま、イヴォさんの友人宅へ転進します。閑静な住宅街に車は止まり、ドブリーデン(こんにちは)と庭に入れば初めて見る生きた「シャタイヤー1500」です。空冷V8の大柄な兵員輸送車です。
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運転席もトラックのそれに近いです。違いはトランスファーレバーと四駆切り替えレバー。
リアシートは対面で6人乗り。一台で一個分隊ですね。腰高なので大きくみえますが、実際には定員8名でこのサイズは荷物もたっぷり積めて使い勝手は良いかも?少なくともメガクルーザーやハマーH1のように持て余す大きさではありません。日本ではマイナーですが、欧州では人気車種でなかなか売りには出ないそうですが、出モノがあっても1000万円は切らないようです・・・今後は出モノ情報が自動的にやってくるようになります。気になる方はお早めにお声掛けください(笑)

さて、お昼を食べてから怒涛の午後の訪問へ続きます・・・
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201009142116
チェコ一日目・・・濃いです♪
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いよいよチェコの旅が始まります。AM8:30にホテルロビーで、キューベルワーゲンの部品調達で5年以上のお付き合いになる、イヴォ・ポシピシールさんと待ち合わせます。イヴォさんが見つけてくれた通訳のレニーさんが居るので、スムーズに自己紹介。片言のチェコ語であいさつします。そして、第一目的地「レシャニー軍事技術博物館」へ向かいます。運転手がイヴォさん。
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プラハから車で約一時間。片田舎?いや、とっても田舎にある博物館ゲートに到着。実はこの博物館、9月は週末のみの開館で、月曜日は一般公開していません。今回は英国人のオリバー・バーナムさんの紹介で、イヴォさんに連絡を取ってもらったボティークさんがコネクションを使って特別に見学の許可を取ってくれました。ゲートで中に声をかけているのがボティークさん。
さて、中に入れるか少し不安でしたが問題なく入門。しかも、出迎えてくれた技術部長のシーコラさんが専属で案内してくれるというVIP待遇です。
シーコラさんによると、この博物館は軍の施設として10年前の2000年に開館、現在もコレクションを増やしてる最中で、展示方法や場所も少しずつ変わっているとのこと。確かに、模型雑誌やタミヤニュースで読んだ内容より大分充実しています。
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10年ほど前から、アメリカがチェコ国内にレーダーサイトを作りたいと言ってるそうで、アバディーンにあった「シュコダ35t」を返してくれ!と館長が言ったらすぐにプレゼントしてくれたとのこと。でも、まだレーダーサイトは作らせないんだ♪とシーコラさんは笑って言います。日本人もいろいろと大人になって、学習しなくてはいけない気がしますね。シュコダ35t戦車は3年前に里帰したそうで、現在もコツコツとレストア作業が続いています。
アバディーンのドイツ軍戦車はドイツへ、チェコの戦車はチェコへ帰国を果たしました。アメリカの空のもと、日本の戦車はいまだ帰らず・・・しかし、自分は忘れていないし、志を同じくする人も多いはず・・・いつかは日本へと。
さて、この博物館は戦車だけでも見ごたえ十分です。T34/76は自分は初めてなので、ちょっぴり感激。やはりT34/85は改良型なので、初めてみる76はスマートで、機械としてのスマートさは各段に上。43年型砲塔と、チャビヤリンスク砲塔を見比べられるのも一興。その他、プラガ38t、M4A1シャーマン、クロムエル、さらには予想外の四号J型。M47、M48、M60パットン、レオパルド1、センチュリオン、チーフテン、メルカバMK1と西側戦車が続き、T55やT72は数両づつ並んでいて有難味が薄れるほどです。T72はやはり初めてのご対面なので、冷戦時代のソ連のイメージもあり怖かったです。




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レシャニーでたっぷり二時間ほど見学して、お次はボティークさんの工場へ向かいます。
外見からは想像できない広い倉庫に、キューベルワーゲン、シュビムワーゲンから始まって、ドイツ軍ハーフトラックがレストアされています。各国の博物館や個人から仕事を受けているそうで、Sdkfz251が2台同時にレストア中でした。作業の進行具合が伺えます。
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さらに奥のスペースではsdkfz10/4デマーグ7がレストア中でした。
ちなみにsdkfz251は3000万円ほどでレストア済みの車両が購入できるそうです。気になる1tハーフトラックsdkfz10は人気があってさらに高いとか・・・やはり個人で持て余す大きさになると安くなるようです。
装甲板がある車両の日本への輸入は難しいですが、本気で興味のある方はご相談に乗ります。お問い合わせください。
一日目にして既にお腹一杯な気配ですが、まだまだ旅は始まったばかり・・・♪
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201009132108
プラハ到着♪
成田空港まで車で3時間、なぜかの英国ヒースロー空港乗換なので、12時間の空の旅。初めての英国で「フィッシュアンドチップス」を食べながら3時間ほど時間待ち。その後2時間半の空の旅でオーストリアに到着。ウィーンに一泊して観光。そして・・・
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本日12日(日)は移動日。朝9時32分発の急行電車でウィーンを後にして、プラハに向かいます。所要時間は5時間弱。憧れの食堂車も体験してご機嫌にプラハ本駅に到着。いよいよ明日から行動開始です。
しかし、チェコ共和国はあまり英語が通じないとは聞いてましたが、表示や案内もチェコ語だけというパターンが多く困ります。せめてドイツ語表記があれば何とかなるのですが・・・少し不安なプラハ滞在がスタートです。無事に日程を消化できるのか?レポートにご期待ください(笑)
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201009122013
9月8日状況嵐・・・
全国ニュースでも御殿場が出ていたので、各方面からお見舞い頂きましたが、カマドはまったく被害がありませんでした。したがって、シュビムワーゲンも出動もありません(笑)

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実際に、午後から雨脚が強くなってきたな~なんて思いながら御殿場市役所富士岡支所で「タンクミュージアム準備会」の用件で支所長に面談していら、避難勧告が出たとかで慌ただしくなり、帰社したくらいです。出動要請が入り始めたのは15時ごろからで、その後は一気に重なって5台のロードサービスカー全力出撃!
自分も小山町富士スピードウェイ裏手の水没現場へ向かいました。
御殿場市内は138号線が、駿河湾と相模湾の分水嶺なのですが、138号線を超えて行くと相模湾側へ流れる水の量が半端ではありません。東名と246号は既に通行止めで大渋滞なので、裏道を進撃したのですが、途中何か所も冠水し、握りこぶし大の石がごろごろ流れて行きます。小山町に入ると、厚さ10cmくらいのコンクリート製の側溝蓋が水流でめくれ上がっているではないですか!消防団が土嚢を運んで悪戦苦闘している横をすり抜けて、現場に着くと見慣れたスピードウェイサブゲートへ続く道は通行止め。水が溢れたかな?などと近づくと橋の欄干も歩道跡形もなく流されています!驚愕の風景、どうやら現場はここの様です。冠水した道路で身動きとれなくなった車は近所の工場の方々が高台まで運んでくれたそうで、自分の仕事は簡単に終了。
しかし、作業中には「災害派遣」と看板を付けた34連隊の高機動車が続々と到着。東電さんの作業車はサイレンを鳴らして駆けつけてくるし、まさに事件現場の様相を呈します。
問題は現場からの離脱、緊急自動車の邪魔をせず、通行止めの影響のなさそうなルートで災害中心部の小山町脱出を図ります。何のことはありません。ナビを眺めながら、会社へ電話して交通情報を入手し、裏道を選んで走るとそこかしこに台風の爪痕がありました。
まあ、現場の状況は現場でしか判らない典型のような災害でして、ほんの10分も走ると大雨嘘のような御殿場市平野部へ辿り着くのです。くわばら、くわばら、天災には逆立ちしても勝てません。
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201009082222
JB23パーフェクトメンテマニュアル
順調に発売予定が遅れております、ジムニー秘密基地の秘密兵器ですが、編集作業は快調なのですが、次から次へとコンテンツが増え、年内の発売が危ぶまれております。
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そんな中、表紙用イラストの原画が上がってきました。いや~凄いですね。
本物をバラバラにした甲斐がありますね。実際に見たからといって、判ったことにはならないケースが多いと感じる自分は、イラストレーターの資質の根本が抜けちゃってるのでしょう。今回表紙をお願いした佐藤元信さんは元タミヤイラストレーター。やはり本物は何かが違います。
これから彩色され、さらにディテールに手が入るそうで、完成原画を見るのが楽しみです。これも出版に携わる者の特権ですね♪
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201009062221
M47パットン戦車その2
意外に思いますが、第二次大戦勃発時にはアメリカ軍の戦車部隊はヨチヨチ歩きだったのです。
M3中戦車を経てアメリカ軍の主力となったM4シャーマンはジープと同様に、大戦が始まってから開発生産され、世界中の戦線に投入され勝利を掴みます。アメリカの生産力には驚かされますね。
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WWⅡも中盤戦に入り、シチリアやイタリア戦線でドイツ軍のアニマルシリーズ(ティーガー、エレファントやパンター)に遭遇ると、前線からは数的な優位も吹き飛ぶような報告が上がって来ました。しかしながら、遠く戦線から離れた本国のお役所仕事は世の東西を問わない様でして、開発されていたM26パーシング重戦車の配備は刻々として進みません。しまいには、ノルマンディー上陸後に捕獲したパンター戦車をM4シャーマンで破壊できないことを確認され、ティーガーやティーガーⅡには歯が立たなことを知った、アイゼンハワー総司令官の命令で(激怒したらしいです・・・)M26パーシングは欧州戦線に姿を現したのです。もっとも、そのころには相手となるドイツ軍アニマルシリーズ戦車は絶滅危惧種と化しており、おっつけドイツ降伏し、M26パーシングも再び歴史の表舞台から姿を消すかと思われました。
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ところが、朝鮮戦争が勃発すると北朝鮮軍のT34/85戦車を相手に、再びM4シャーマンは苦戦を強いられ、M26パーシングが投入。38度線まで北朝鮮軍を押し返すことに成功します。
しかし、山がちな地形で使用されたため、パワー不足だとか、機動性が悪いなど、およそ重戦車にはいやがらせのような評価をされてしまったのです。時代の要請はMBT指向であり、重戦車だ軽戦車だの寝言を言っていても、戦う相手は選べません。重戦車の攻撃力と防御力を兼ね備え、軽戦車のように身軽に走り回る戦車が求められたのです。幸いにも技術の進歩がそれを実現させます。
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M26パーシングのエンジンルームを大幅に設計変更し、500馬力から800馬力エンジンへ換装、ミッションも変更され、エンジンルーム上面、排気管の取り回しが変わり、スプロケット位置変更に伴い補助転輪が追加され、M46パットン戦車となるのです。パットンとはご存じのとおり、勇名をはせたWW2のアメリカ戦車部隊指揮官の名前です。
前から見るとM26と区別が難しいです。砲塔の形状はM4シャーマン譲りで野暮ったいですね。
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後ろから見るとご覧のとおり、M46(左)とM47(右)は同じ車体だとすぐに判ります。
M46の車体にステレオ式レンジファインダー(戦艦や対空砲などでは広く用いられていた測距儀)を搭載した新砲塔を載せたのがM47パットン戦車の正体です。アメリカ軍の戦後第一世代戦車となるべくして開発された割にはあか抜けない補助転輪・・・さらには戦艦や対空砲では問題が無かったのですが、狭い戦車砲塔に装備したレンジファインダーは射撃振動と戦車の機動により破損が相次ぎ、アメリカ軍は早々と全面改良モデルのM48パットンへ配備を変更。
用済みとなったM47パットンは西側陣営へ広く供与されることになり、70年代に制作された戦争映画の名脇役として多くのフィルムに姿をとどめることになったのは皮肉な運命です。ある意味での欠陥戦車であり、自衛隊へは供与の順番が回って来なかったのはラッキーだったと言えるでしょう。
最新M47パットンが西ドイツへは供与され、日本へは供与されないと言う焦りが、戦後初の国産61式戦車開発の後押しの一つの要因であったことも忘れてはなりません。
61式戦車開発史には必ず、米軍から供与されたM4シャーマン、M24チャーフィーの運用経験が役立った話とともに、赤羽補給所で朝鮮戦争から帰還したM47のオーバーホールを見学し、クロスドライブ方式に唖然とした話が出て来ます。もしかすると中田商店コレクションのM47が、三菱重工の技術者たちが見学した車両かもしれませんね。
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最後にまたまた「バルジ大作戦」のワンシーンと言いたいところですが、西ドイツに配備されたM47の演習風景です。バルカンクロイツが戦後のそれで、軽機関銃もMG42ではなく、西ドイツのMG3です。
写真を見て「バルジ大作戦」にこんなシーンがあったっけ?と考えてしまうあなたはいろんな意味で重症です(笑)
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201009032248
M47パットン戦車
9月になりました。しかし暑い日はまだまだ続くようです。
このブログも暑さに負けず、熱く戦車道を極めて参りましょう。
今日の日記は長いですよ!しかも戦車に興味のない人にはつま
らないと来たもんだ!!
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というわけで、ここから先は興味のある人だけに向けての情報発信、
中田商店さんのコレクションでご紹介したアメリカ軍のM47パッ
トン戦車についてです。
自分としてはとても思い入れのある車両なので、ここであらためて
ご紹介致しましょう。

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1966年公開のハリウッド映画「バルジ大作戦」は、自分が中学
生のころに何回かTV放映されていました。
1980年代は結構、この辺の戦争映画がゴールデンタイムに放映
されて居たんですよね~♪
物語は史実をベースに大幅に脚色されていて、良くも悪くもハリウ
ッド的。主人公はアメリカ軍情報将校で、ドイツ軍の最後の大反撃
に総崩れになるアメリカ軍に、ドイツの戦車は強いけど燃料不足だ!
という情報をもたらし、ドイツの反撃を挫くという筋立て。
しかし、この映画を見た多くの少年はロバート・ショーが演じたドイ
ツ戦車隊長へスラー大佐のカッコよさの方に、主役であるアメリカ軍
を押しのけて強い印象を受けたようです。
右の写真はコーラー将軍の地下指令室で新型タイガー戦車の模型
を見るへスラー大佐。この模型は劇中での戦闘シーンで使用され
るミニチュアをおもちゃっぽく塗装したものだと思います。1/4スケ
ールあるいは1/6スケールくらいでしょうか?とにかく大きいです
し、劇中のミニチュアは精密でサスペンションも稼働して走ります。

どこかに残っていて、手に入らないかな~真剣に考えるのは自分
だけではないでしょう。

m47.jpg
どうですか?タイガー戦車の大群は!?自分の中ではタイガー戦車
と言えば映画に出てくるこの戦車です。そうですアメリカ軍の「M47
パットン戦車」を謎のドイツ軍カラーに塗装して、ドイツ軍のマークを
入れれば何ともカッコ良いタイガー戦車の出来上がりです。
ドイツ語ではティーガー戦車と発音するようで、本物はそのように、劇
中に出てくる偽物はタイガー戦車と区別するのがマイルール。
当時でもソ連映画「ヨーロッパの解放」やアメリカ映画でも「戦略大作
戦」などT44戦車やT34戦車をベースに張りぼてとは思えないタイガー
戦車も登場します。
「プライベートライアン」や「バンドオブブラザーズ」などには、より出来
栄えの良いドイツ軍戦車が登場しますが、いまでも「バルジ大作戦」が
自分の中ではナンバーワンの戦車映画です。 

撮影はスペインで行われ、劇中では数日間の設定ですが、撮影した年は
暖冬で、雪がどんどん解けてしまい、後半の戦闘シーンではどこがアル
デンヌの森?と言いたい砂漠のような広原で決戦を迎えます(笑)
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物語も終盤、アメリカ軍の燃料補給基地にガソリンを奪うために殺到する
タイガー戦車は、ドラム缶をぶつけられて焼き打ちに会い全滅して物語は
終わります・・・オチはともかくとして、このシーンで炎に包まれるM47戦車
は本物より一回り小さい張りぼてに代わります。
そして、最後には戦車としてはありえないですが、文字通り粉々に爆発して
果てるのです

これは模型やイラスト、創造的な仕事全般に言えると思いますが、リアルさ
とは本物を真似るだけではなく、その本質をより見る者に伝えるということに
尽きると思います。
「バルジ大作戦」のケン・アナキン監督とカメラマンのジャック・ヒルデヤード
は、ティーガー戦車の重量感と破壊力を良く理解し、戦車が画面上で一番カッ
コよく重厚に見えるアングルを計算しつくしていると思います。
また、戦車が大群で進撃するときの迫力ある車間距離も、試行錯誤でフィル
ムに焼き付けたのだと考えれば、その努力を正当に評価し、讃えたいと思う
のです。
大量に戦車をスクリーンに登場させるというテーマ実現のため、スペイン軍
から借りた戦車は塗装以外には手をつけないという判断は潔いと思いませんか?

あれ?M47パットン戦車について概論するつもりが、なぜか話が「バルジ
大作戦」に脱線してしまいました。とにかく、自分の中ではタイガー戦車で
あるM47パットン戦車が日本国内に存在することがビックニュース。
大好きなハリウッドスターが来日しているような感じ?いや、実は老後は日本
に住んでいたといった感じです。判ります?

では、M47戦車についてのお話は、また改めてということで(笑)

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