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2017年ドイツの旅その5@ムンスター戦車博物館(後編)

ムンスターは大きく三つの展示館に分かれておりますが、二つ目のお部屋は・・・
はい、レオパルト戦車祭りの開催です♪
日本と違って戦後の米ソ冷戦の矢面に立たされた西ドイツ連邦軍は、共産主義
からの防波堤として、いち早く米軍からM41軽戦車やM47中戦車並びにM48
中戦車の供与を受けて再軍備を整えます。
並行して戦後第一世代となる国産戦車「レオパルト」の開発も進み、1960年には
佳境を迎えて、試作車26両が生産、ムンスターで試験中にも関わらず初期量産
型0シリーズ50両が発注されます。これらは1962年末から生産され順次部隊に
引き渡されました。
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日本がM4中戦車やM24軽戦車などの供与戦車を「特車」などと呼び、小さな小さ
な規模で61式戦車の試作に汲々としていた頃、ドイツでは戦時中のパンター戦車と
米軍供与のパットン戦車の良いとこ取りした戦車が形になっていたのです。
日本の61式戦車の試作車は一次試作2両(二形式比較1両づつ)、二次試作2両
のあわせて僅かに4両です。
レオパルト戦車は一次試作28両(二形式比較26両と2両)、二次試作(0シリーズ)50両です。
具体的に数字比較するとこのような差になります。
日本の研究開発の現場が如何に苦労しているか、この数字だけでも感じ取れるモノ
がありますね・・・
また、この試作車が屋内でしっかり保存されているドイツと、試作車4台をすべて溶鉱
炉に送り込んだ日本との環境の差に愕然とさせられます。
せめて74式戦車の試作車6両の内、一台だけでも後世に残したいですね!

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さらに驚くのが、こちらのレオパルト戦車のカットモデル!!
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各部が細かくカットされ、内部構造がとても良く理解出ます。
このカット部分の赤と白の塗り分けはタミヤのプラモデル製作見本が原点と聞いたことが
ありますが、実物でやってるところが凄いですね!
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車体側面の装甲圧は場所により変わります。兵員が搭乗するスペースは想像より厚いです。
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傾斜装甲の被弾径始の効果と、見かけ上の厚みが稼げることが良く判るカットモデル。
履帯上部にあたる袖部は本当に薄いですね。
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エンジルームや砲塔もご覧のとおりバッサリ!
こうやって見ると、我が国の74式戦車の各部の装甲圧もレオパルト戦車を参考に考え
られている、或いは同じような重量で、同じ大砲を積めば大体同じになるということが
判りますね。

車両重量や、エンジン出力、搭載武装が判れば概ね装甲圧は推測できます。
材質や溶接技法など製造に関わるノウハウはともかく、装甲圧そのモノを軍事機密だ
と隠すのはナンセンスであると言えます。
なんでもかんでも防衛機密とするのではく、向学のために教材活用するドイツの姿勢
に共感を覚えるのは自分だけではないと考えますが、いかがでしょうか?

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レオパルト戦車の後継機、レオパルトⅡ型は大好きな戦車です。
この戦車と比較される我が国の90式戦車は、名実ともに世界水準に達した国産戦車
だと思います。
レオパルトⅡ型を実見して、改めてそのように感じた訳ですが、配備開始から改良を重
ねるドイツと比べ、我が国は30年間バージョンアップ無しというのは如何ともしがたい
お役所仕事だと感じますね。

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最後は90式戦車にも搭載されている、ラインメタル社製120mm滑腔砲のカットモデルです。
よく見ると砲弾までしっかりとカットされております。
これどうやって切ったのか、とても気になりました(笑)

リファービッシュ・シュビムワーゲン日本上陸!!

ドイツ旅行記の途中ですが、トピックがありましたのでご報告いたします。

想い返せば「くろがね四起」発見騒ぎの前後は、M3ハーフトラック(M16)の入手、
ミクロネシア連邦への戦車探訪など結構なイベントが続いておりました。

その頃に、リファービッシュ・シュビムワーゲンを購入したいと長野県のN様から
お問合せ頂きまして、正直最初はお断りしたんですm(__)m

仕事とは言え、軍用自動車の輸入は手間暇ばかり掛かり、正直利益になりません。
しかし何度も御殿場に通って頂きまして、最後はその熱意に負けました( ゚Д゚)

くろがね修復プロジェクトと並行してチェコ共和国の専門店に車両発注し、毎晩レッ
カー待期の合間に仕様をメールで遣り取りしていたのが昨日のことの様です。
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オーナー様には大変長らくお待ち頂いて恐縮でしたが、素ん晴らしい仕上がりの
一台がやっと入荷致しました♪
ミッションやサスペンションフレームはオリジナルを再生し、ボディーパネルは完全
新品部品で組み立て、エンジンは戦後の1200ccビートル用をオーバーホールし
て搭載。もちろん電装は12V化されており、消耗部品は日本国内で簡単に入手可
能なので、バリバリ日常使用で乗り回せるのがリファービッシュ車両の特権ですね!
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シートもステリングもすべて新品!
70年以上前に、工場から配車されたシュビムワーゲンを受領した兵士の気分に
浸れます・・・
クラシックカーだから、ボロボロなことに価値があるとおっしゃる方がいらっしゃいます。
確かに、その車のボディー傷や、シートの擦り切れ一つ一つに歴史や、当時のオーナー
の想いが詰まっていることは否定ません。しかし、それとボロボロで機能も失われている
ことはイコールではないと思うのです。

ウイリスMBやキューベルワーゲンは、現代でいえばハンビーやゲレンデワーゲンであり、
個人がポンと新車で買える値段ではありませんし、我々が最新の軍用車を畏敬の念を持
って眺める気持ちを考え合わせれば、やはり新車状態の機能を持った当時の軍用自動
車を乗り回せるというのは実に幸せな体験であるに違いありません。

国内には既に大阪や盛岡で、ナンバー登録し元気に走っているシュビムがありますが、
このシュビムも近日中に公道デビューを果たすべく、これから整備に入ります!

さてさて、どんな困難が待ち構えているのでしょうか?乞うご期待です(*^^)v

2017年ドイツの旅その4@ムンスター戦車博物館(中編)

凝縮された一時間半を過ごしたムンスター戦車博物館。
床に引かれたオレンジ色のラインが導線であり、見学コースを示しているのですが・・・
クネクネと曲がって居りますし、興味のある車両があるとついつい脱線してしまします(@_@)
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Ⅳ号駆逐戦車の試作車は、以前から模型誌にも取り上げられております。
この博物館で是非とも見たい一台ですが、横にしれ~っと量産型があるではないですか!
しかも75mmL48搭載の初期型!ヤークトパンターなどあっちこっちで見た気がするので
気になるのはちょい悪オヤジならぬ、ちょいマイナー戦車!
最近マニアとの会話が少ないためか?それとも欧州の博物館が収蔵品充実に力を入れて
いるためか?ここで会えるとは思ってなかった車両が多くて危険です!
例えばRSO/Pak40搭載車!こいつはシュタイヤー1500と同じエンジンを搭載してるんですよ('◇')ゞ
ヘッツアーもスイス陸軍G13ではなく、ドイツ軍仕様の本物です!
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ブルムベアー後期型って、ムンスターにありましたっけ?
フンメルは模型誌でおなじみですが、シュツルムティーガーはいつの間に増えたの?
ああ、ちっとも進まない・・・
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そんな魅惑ゾーンも視界の隅にティーガーⅡ型がチラチラすると早足になって通過します(笑)
ああ、あなたがアメリカから里帰りしたという帰国子女ですか?
しばらく見ない間にすっかり綺麗になってしまって、小父さんは見違えてしまいましたよ!
・・・わかる人にしか判らないお話ですみませんm(__)m
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中編の止めは、M47キングタイガー戦車の登場です!
本物と同じ敷地に、西ドイツ軍マーキングで展示されるとヘスラー大佐がキューポラから顔を
出すのではないか?と、期待しちゃいます( `ー´)ノ
バルカンクロイツが描かれると、何処の国の戦車でも通常の3倍強く見えるのははなぜでしょうか?

・・・この辺りで、完全に館内から人気が無くなりました。
お気づきかもしれませんが、写真撮影には絶好のタイミングで訪問できたので、結果オーライです!

・・・続く!(^^)!

2017年ドイツの旅その3@ムンスター戦車博物館(前編)

ヴィルヘルムス・ハーフェンを後に、一路アウトバーンを今晩の宿泊地ブレーメン方向に・・・
っと、その前にブレーメンをスルーしてムンスターという田舎町を目指します。
一般的なドイツ旅行では、絶対に訪れることは無いであろうムンスター・・・
日本でいえば小山町須走・・・チェコ共和国のレシャニー博物館もそうでしたが、およそ戦車学校
は市街地から程よく離れた森林を抜けると突如として現れます!!
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戦車学校には資料館が付き物!その名も「ドイツ戦車博物館」、通称ムンスター戦車博物館です。
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諸々ありまして、閉館一時間半前に現着。すでにドイツ人時間になっているので、なるようになる
という感じでエントランスへ!なんだかお洒落な美術館のエントランスみたいです!(^^)!
「ツバイペルゾーネ ビッテ。ミット クレディットカールテ ベツァーレン ビッテ」と片言のドイツ語で入場券ゲット!
エバーマン夫妻が気を使って、入場料払おうとするので何とか自力で購入しました(; ・`д・´)
もともとのお付き合いがドイツ語の勉強だったので、自力で何とかしないと4人分買っちゃうよ!
って感じのスパルタ教育です。もちろん本当は微妙な距離感で聞き耳を立てて笑ってたと思います。

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入場するとドイツ戦車の第一号「A7V」がお出迎え。
レプリカとは言え、実物同様に総金属で再現してあるので、存在感半端ないですね。
一人余韻に浸っていると、博物館スタッフがトコトコといらっしゃいまして、ニコニコと
「英語話せますか?」と聞いてきたので、夫婦で同時に「イエス ア ベリー リトル!」
と自信満々に応えたのでした!えっへん(*^^)v
「あんたたち入口でノンビリしていると、あと一時間で見学終わらないよ!」(←何となく
理解した内容)とにこやかに宣言して立ち去って行きました( ゚Д゚)

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ではではアドバイスに従って、速やかに見学開始しますが、次々に引っ掛かって中々前へ進めません!?
Ⅳ号戦車は最近見慣れた感じですが、やはり本物の質量感というか、存在感は半端ないですね・・・
しかし、実物を見ると逆にWetaWorksの製作品質の高さを実感するところでもあり、ガルパンⅣ号戦車
実物大模型は見てるだけなら実物の存在感を感じられるのかもしれません、触ってしまうと材料が判っ
ちゃいますからね~( ..)φメモメモ
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ああ、こんなことでは閉館時間までに出口に辿り着けずに、博物館に閉じ込められて夢の戦車でご一泊
になりかねません!どんどん進みたいのに、ティーガー1型が登場!
予備履板による増加装甲が重々し過ぎます(@_@)

ここで数分間魂を抜かれていると、さっきの小父さんが笑いながら通過。
(はいはい、急がないと間に合わないよ!)←オーラが出ていました(笑)

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そんな前途多難なムンスター戦車博物館にはケッテンクラートが2台展示されていました。
一台目は三色迷彩も鮮やかですが、コーションプレートを見ると1945年製造で車体番号は
058の三桁。出ました戦後生産された550台程の一台です!
これは貴重ですが、やっぱり戦中モデルにコンバートさており可哀そうです((+_+))
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こちらのもう一台も1944年中以降の生産最後期型で、上記車両と同じような形状です。
残念ながらデータプレートは失わており、打刻なしの複製品が取り付けてありました。
車台番号は塗料塗り固められ、判別不可能・・・後ろ髪を惹かれつつ、先を急ぐことに
致しましょう!
果たして閉館時間までにゴール出来るのか!!
・・・続く('◇')ゞ

オペル・マウルティアの売り物情報!

ドイツの旅番外編というか、初めての売り物情報に興奮気味で書き込みます(; ・`д・´)
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フルレストア済みのオペル・マウルティア!!
これは素晴らしいコンディションです。ドイツのオークションに出品されるそうですが、
オペル車の個人クラシックカーコレクションが放出された様子。
他にも1936年型オペル・オリンピア(エンジンがケッテンクラートと同じ!)なども、
極上コンディションで出品されています。

€28,000ユーロスタートということで、どれくらいで落札されるかサッパリ判りませんが、
勝手な予測だと800万円くらいではないかと妄想しています。

いずれにしろ鉄キャタピラにゴムパッド無しなので、国内公道走行は無理な一台・・・
ここはグッと我慢して静観しましょう・・・

どのたか自宅の裏山で走らせる用に欲しいという方居ませんか?
入札代行&輸入代行させて頂きます(*^^)v

2017年ドイツの旅その2@ヴィルフェルムスファーヘン

やっとドイツに来たという実感が湧くのが、ハムやソーセージの種類が一杯のビュッフェスタイルの朝食です。
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ウィルヘルムスハーフェンは、ドイツ北部の港町です。
そのため、お目当てのニシンのマリネも朝食から普通に頂くことが出来ます♪

朝食後はノンビリと運河沿いの遊歩道を港に向かってお散歩します。
磯の香りが強くなり、ドイツらしい実用本位の可動橋(100年は軽く経過してる)を渡ると・・・
トラルフさんが興奮しながら、カメラで写真を撮り始めました!!
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その先には近代的な駆逐艦が鎮座しています。
この船こそ、トラルフさんが嘗て乗艦勤務したその船ズバリなのだそうです。
2004年から博物館船としてこの地で公開されており、いづれ訪れたいと思っていながら、
機会が無く、今回のミリタリー博物館巡りの旅で20年ぶりの再会を果たしたのでした!(^^)!

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D186ミサイル駆逐艦「メルダース」は、西ドイツ海軍がアメリカ合衆国に発注して建造した、
リッチェンス級ミサイル駆逐艦3隻の内の一隻(もう一隻はロンメルという名前)で、戦後アメ
リカやイギリスから供与された大戦型駆逐艦と比べ、大幅に対空兵装が強化された艦でした。

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ちょっと古めかしいレーダーや通信機器、スタンダードミサイルの発射機も、
当時としては最新鋭の頼りになる艦だったことでしょう。
この船で1997年にNATO演習の一翼を担い、テムズ川を遡りロンドンに行ったお話、
地中海を横断して、寄港した先々での楽しい想い出を聴くことが出来ました。

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こちらが当時の職場である、厨房と兵員食堂。お隣は士官食堂でした。
この遠洋航海時はどうやらトラルフさんは2年兵で、初年兵が部下に数名配属されて
いたので、ジャガイモ運びや皮むきなどの重労働は、部下に指示するだけの楽しい
3か月だったと笑っていたのが印象的でした・・・初年兵の感想は違ったモノだったかも
しれませんね(; ・`д・´)

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その他にも掃海艇や、戦後ドイツ一号潜水艦の中も見学できますが、潜水艦はハッチから
ラダーを降りて乗艦するので、おデブな人はかなり苦労します。
その他、博物館内にはゼーフント(大戦末期の特攻潜水艦)も展示されており、見ごたえ十分。
雨足が酷くなって来たので、屋外展示は諦めて屋内へ避難、ドイツ海軍史を早足で眺めました。
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面白かったのは、帝政ドイツ海軍からナチス海軍時代の戦没地図。
日本近海にも1800年代(江戸末期)から、その足跡がありました。
もちろん日本海は「Japanische See」と表記されおり、東の海では
ありませんでした!国際常識ですね(*^^)v

防衛技術博物館には、日本装甲戦闘車両が記した足跡を世界地図で
判りやすく展示したいと思ったのでした。

2017年ドイツの旅その1@ブレーマーファーヘン

総合火力演習の余韻冷めやらぬ、8月28日(月)昼飯時の羽田空港。
機材はANA機で羽田発ですが、行先はドイツです♪
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今回はギリギリまで日程が定まらず、航空券を二週間前に購入するというバタバタ日程です。
出発一か月前の7月下旬を過ぎると、じわじわと航空券の値段が上がり、二週間前ともなるとビックリ価格が続出!
そんな理由で納得できる価格の航空券はフランス・シャルルドゴール空港経由のフランクフルト行きと相成りました。
疲れる・・・まあ、帰りは直行便ということが、せめてもの救いです。
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全く解らないフランス語ですが「乗り継ぎ」という意味の「correspondance」という単語のみ暗記し、
なんとか乗り継ぎに成功し、無事にドイツに到着。
次なる関門は指定されたホテルへの移動です。
今回は御殿場でドイツ料理店を営まれていたエバーマン夫妻のご厚意にすがる旅なので、
指定ホテルに一泊して翌朝合流すれば怖いものなしという段取りでした。
しかし、そのホテルに辿り着くためには空港からのシャトルバスに乗る必要があり、これが難関でした( ゚Д゚)
前日までイベントその他で大騒ぎしていたので、あからさまに準備不足であります・・・
小一時間の悪戦苦闘の末、何とかバスに乗車、無事にホテルに到着し爆睡(*‘∀‘)
翌朝エバーマン夫妻と2年ぶりの再会を果たしたのであります!!

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そこからは一路ドイツ北部の港町ブレーマーファーヘンを目指します!
移動距離480kmと聞いてちょっとビビリましたが、アウトバーンを飛ばして4時間の旅でした!
早いですね~((+_+))
そろそろ賢明なる読者の皆様はお気づきでしょうが、今回の旅はドイツ軍用メカ博物館巡りです。
その第一弾は、Uボート21型がそのまま博物館になっている「ヴィルヘルム・バウアー技術博物館」
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映画「Uボート」に登場する潜水艦とは一線を画する、エポックメイキングなデザインを目の当たりにしてクラクラ(@_@)
一般にイメージする第二次大戦型の潜水艦は、正確には潜水することが出来る船なのです。
実際には攻撃時や、敵から隠れる際に潜水するのみで、通常はディーゼルエンジンで水上走行します。
対水上レーターを装備した連合軍に制海権&制空権を掌握された大戦中期以降のドイツUボートは損害が拡大するのみで、
このままでは完全にUボート戦も息の根を止められてしまうのではないか?
そんな状況下で、潜水したままディーゼルエンジンを駆動するシュノーケルを装備し、
大容量のバッテリーと大型駆動モーターを魚雷のようなスマートな船体に搭載した
高速新型Uボートが開発、量産され実戦配備されました。
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2階建てになっている船体の上半分が人間の居住空間と、その他もろもろの機器が押し込まれ、
下半分は大量の二次電池がギッシリ!!
しかも、戦闘による破損を考慮して何系統も並列に繋がれ、それを制御する配電盤の大げさなこと!!
見ているだけで塩素ガスにヤラれそうです・・・
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発令所から戦闘艦橋へ上がるハッチはご覧のとおり塞がれており、ちょっと残念。
しかし操舵手や、潜舵、横舵手の席には座ることも出来ます('◇')ゞ
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潜望鏡は見えるかな?と期待して覗いてみましたが、残念ながら真っ暗でした((+_+))
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ディーゼルエンジンが二機並ぶ機関室はオーソドックスなレイアウト。
手前側に巨大な発電モーターがあります。
映画Uボートでおなじみのロッカーアームがむき出しなメカメカしいエンジンではなく、
近代的なエンジンにちょっとガッカリです。
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こちらは水中で17ノット(時速30km以上)を叩き出す巨大モーター!
従来のUボートは水上17ノット、水中8ノット程度だったのに比べ、
U21型は水中で17ノット以上を発揮したのですから、連合軍の従来型の
対潜水艦戦法と兵器体系は完全に見直しを迫られる状態になる筈でした・・・

が、ここで終戦。

このUボート21型「U2540」も、終戦と共にバルト海に自沈して永遠の眠りにつきました・・・

ところが、それから10年の時を経て再建を図る西ドイツ連邦海軍が彼女を引き揚げて修復。
ドイツ潜水艦の父「ウィルヘルム・バウアー」の名を関して練習艦として就役したのです。
その後退役し、このブレーマーファーヘンで1984年から博物館として一般公開されています。

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高校生の頃にその存在を知り、是非とも行きたかったUボートを堪能した後は、
ヴィルフェルムス・ファーヘンに移動して、ホテル「カイザー」に投宿。
トラちゃんと二年ぶりの乾杯し、北ドイツ料理に舌鼓を打ったのであります!(^^)!

・・・続く

「真夏の戦車祭り」御礼!

8月25日(土)に「社長の小部屋」にて開催されました「真夏の戦車祭り」、
大変大勢の方々にご来場いただき、盛会の内に無事終了致しました♪
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日常生活の中に戦車がある風景・・・違和感が無いのはガルパンのお陰でしょうか?
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狭い会場に立ち見まで出てしまい、本当に申し訳ありませんでした。
いろいろと濃ゆいお話はさせて頂きましたが、面白かったかどうか?
WGJ様のご協力でネット配信という初めての試みもさせて頂きました。

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ご登壇頂いたバンダイビジュアルの杉山プロヂューサー、WGJの宮永ミリタリーアドバイザー、
そして司会進行の吉祥寺怪人さん、本当にありがとうございました。

また、遠路遥々ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
次回への励みになりますので、ご意見、ご感想を頂戴できれば幸いです。

プロフィール

小林@御殿場

Author:小林@御殿場
静岡県御殿場市在住
株式会社カマド
代表取締役です。

社長の小部屋

カマド自動車公式HP

 

NPO法人
防衛技術博物館を創る会

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