偶然ですが・・・

1944年式キューベルワーゲンがエンジン不調で入庫。症状はアイドリング時のエンスト及びアイドリング不調。レストア工房&キューベル専属メカニックの診断の結果、キャブレターのオーバーホール&清掃とコンタクトポイントの交換をすることになりました。困った時のFLAT4さんに部品を注文・・・やっぱり翌日には配達可能との返事。最近は6V仕様のビートルの部品も益々充実して頼もしい限りです。

1942年式キューベルはオーナー様の要望により、ヘルマンゲーリング師団のパーソナルマーキングを再現。プラモデルでは1/35スケールでほとんどのマーキングが売ってますが、1/1スケールではすべてお手製で再現しなくてはなりません!!


前期型と後期型が偶然に並んだので、車体後部の比較検証をしてみましょう。左は生産1万台くらいまでの初期型ボディー。特徴としてはエンジンをビートル(Kdfワーゲン)同様に下へ抜く作り。右の生産4万台超えの後期型ではボディー後端が4本のボルトで外れるようになっていて、整備性が上がっています。生産1万台くらい以降の前期型車体も同形状になってますので、初期型をじっくり観察出来るのは珍しいことなのです。
細かなところでは、牽引フックの形状も違います。また初期型ではご覧のように前後4か所の牽引フックにラバー製のカバーが鉄カラーでリベット留されています。これにより、リヤの反射板はリヤサイドパネルとの接合部をカットして、外側にオフセットして取り付けられています。また、マフラーの取り回しとアンダーカバーの形状もまったく違います。初期型は牽引フックの内側から排気管が出ていますが、前期型~後期型のそれは牽引フックの外側からです。これはエキマニの排熱を利用したヒーターキットの有無で変わってくるようですので、一概に初期型とそれ以降の違いとは言えないようです。ちなみに、この1942年式キューベルもドイツアフリカ軍団仕向けの車両でヒーターレスなのです。ボディーカラーもアフリカベージュと言われる特別色になってます。