OT-810
チェコの戦闘車両といえば、プラガ38(t)戦車、ヘッツァー駆逐戦車が有名ですが、自分が今回の旅で実際に見て情報を得たかったのはOT-810ハーフトラックでした。
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T-34/85をレストア中の工場の片隅でチャンスはやってきました。見慣れた風景であるスクラップヤードを奥へと進みます。

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こちらに0T-810があるよと言われ中へ入ると・・・事故車の隙間から怪しい巨体が見えます。しかし、ガラスが割れたらビニールで養生するのは洋の東西を問わないようで、チェコ旅行のなかでここが一番落ち着く空間だったなあ~(笑)

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博物館の収蔵車両ではこの様には行きません♪Sd.Kfz251ハーフトラックとは違い、天井とハッチがあるこの車両。上面からの写真や映像ってあまりないので、自分の目で確かめるためよじ登ります。
運転手横にはコマンダーズハッチがあり、後方の兵員室には左右に完全解放できる大きなハッチがあります。戦場での破片から兵員を守るためということもあると思いますが、実際には戦術核兵器が使用されることを前提に、ある程度の放射性防護力を賦与させる狙いがあったそうです。その証拠に兵員室内には、ABCフィルターが装備され密閉できる構造になっているようです。

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運転席は計器類や操作系もすっきりと簡略化され、メンテナンスは簡単にできそうです。リアの兵員昇降ハッチは初期型のSd.Kfz251と同形状で、生産ラインを流用したなら最終型のD型と同じになるはずなので謎でした。
今回分かったのは、OT-810は完全な新規設計の車両で、Sd.Kfz251の生産ラインを流用したというのは、ヘッツァー駆逐戦車の戦後生産のエピソードと混同されているということ。えっ?そんなこと知ってた!?すみません。自分はおもいっきり「へ~」ボタンを連発してしまいました。
戦後再建されたチェコスロバキア陸軍は自前のヘッツァー駆逐戦車を始め、ソ連軍からの供与車両でスタートします。しかし、装甲化された兵員輸送車はソ連軍の装備体系には無かったので、ドイツ軍が大量に遺棄していったハーフトラックを装備したのだそうです。1950年代に入って、それらの車両が老朽化し消耗したので、タトラ社とシュコダ社で新規に自軍の要望に答えて設計されたものがOT-810だったのです。タトラ製の空冷ディーゼルエンジンを採用したため、エンジンルーム容積が大きくなり、ボンネットから兵員室へのパネル形状は大きく変わり、全面装甲板とサイドパネルの隙間は冷却空気を大量に吸い込むためのものです。前述した兵員室上面は完全に新規設計され、リアハッチの形状はチェコ人の好みで?前期型になったのでしょう(笑)
そのような視点で見るとパネルラインやフェンダー形状など、似て非なる別車両に見えてきます。カタログデータを眺めてみるとやはり似ていますが、そもそもの目的が「装備の置き換え」ですから、設計陣を責めるのはお角違いと言うものでしょう。
あとは装甲板が付いている車両を輸入することができるのか?という問題が残ります。また、OT-810にはキャタピラーに付けるゴムパッドは設定がないという事実も判明・・・走る場所を選びます。価格的には想像通り手が届く金額だったのですが、日本へ持ってくるのは難しい車両のようです。
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