静岡県自衛隊援護懇話会「沖縄研修旅行」
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めんそ~れ沖縄♪などと、浮かれている場合ではありません。観光気分にウキウキのカップルや、賑やかな家族連れの中で明らかに浮きまくっている、現役自衛官3名に引率された、スーツ姿の一団。
はい、今日から沖縄戦の戦跡を辿る二泊三日の旅が始まりました。雪のレッカー出動で明け方5時半まで実働後、スーツケースに荷物を詰めて、忘れ物を心配しながら雪景色の御殿場を出発したのがウソのようです。幸い、電車で寝過ごす事も無く羽田空港に到着。しかし、飛行機の中の記憶はありません(笑)
到着した那覇空港は気温15度!!

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研修の第一弾は陸上自衛隊第15旅団の資料館から。駐屯地のゲートガードも沖縄らしくシーサーです。

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場所柄、不発弾処理は日常業務であり、街中の交番で良く見掛ける「本日の事故発生件数」のお知らせ同様に、駐屯地入口には「本日までの不発弾処理件数」が誇らしげに掲示されておりました。処理する不発弾も多種多様、旧日本軍から米軍の手榴弾、銃弾、砲弾、迫撃砲弾から爆弾まで・・・
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巨大な艦砲弾はハワイで見学したミズーリの物かと思いましたが、14インチ砲弾ということで、一回り小さいです。とはいえ見て居て気持ちの良い物ではありませんね・・・

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その後、研究ルームにて沖縄南部地区の立体地図を用いて、沖縄戦の戦況経過の様相を約40分に渡り勉強させて頂きました。硫黄島と比較して語られることが多い、沖縄本島の戦いですが、知れば知るほど興味深く戦争指導の在り方と現場の苦労を感ぜずにはいられません。

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五回目の沖縄訪問に於いて初めて訪れた「ひめゆりの塔」は、多くの修学旅行の高校生で賑やかでした。いまどきの高校生がどのような歴史感を持って、この場所に来たのか?気になるところですが、まずは知るところからスタートです。しかし、もう少し静かに出来んかな?

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お次は、今回個人的に一番興味のある「嘉数高地」の反斜面陣地跡の見学です。ご覧の様な急斜面の丘に、向かってくる米軍から見て裏側にあたる反対斜面に迫撃砲陣地を構築。発射点を秘匿し、米軍の圧倒的な砲迫火力からの反撃を最小限の被害で抑える構造で2週間以上に渡り、米軍の進撃を食い止めた陣地でした。内部連絡壕の出口も見学ができます。ここから迫撃砲及び、砲弾を運びだし、射撃後には素早く撤収という段取りを幾度となく繰り返した事でしょうか・・・
この「嘉数高地」を巡る戦闘で米軍の被った戦車の損失は、太平洋戦域で一戦闘としては最大の22台だそうです。

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敵対する正面斜面には観測点となるトーチカが今も残ります。入口は砂で半没していますが、我らがM二尉は果敢にもスーツ姿で内部に侵入、我々にその使用景況を実演してくれました。正面側は米軍の砲爆撃によりご覧のように半壊しております。
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嘉数の高台から沖縄本島北部方向を眺める。当時も、まさに一望のもと、進撃してくる米軍を見渡せた事でしょう。奥には普天間基地が見渡せ、住宅密集地にある基地を実感できます。
沖縄戦では米軍は初めてナパーム弾を使用し、一面焼け野原となり、砲爆撃に月面のようになった激戦地も六十有余年の歳月を経て再び緑に覆われています。

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最後の見学は「海軍壕跡」、当時のままに残された幕僚室や司令官室を見学できます。想いのみ強く、上手く筆が走りませんが、戦争の悲惨さを感情的に訴えるアジア的な手法はそろそろ改める時期ではないでしょうか?
「戦争と平和」は連続する状態の変化であり、残念ながら平和な状態の後には戦争状態がやってくるのは歴史の必然であります。現在の平和を漫然と享受することなく、積極的に永続させる努力を怠らぬことが、先の大戦を経た現代に生きる我々にとって、戦没者への義務であると痛感するところです。

今回の有意義な旅を企画、引率して下さった「陸上自衛隊富士援護センター」の皆さま、本当にありがとうございました。
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